2008年・気仙沼

静かな魚市場

2008年11月初旬、気仙沼と奥松島を訪ねました。御存知の通り、どちらも2011年3月11日の東日本大震災による津波で被害を受けた地域です。

震災前の記録という意味でも、ここでまとめてみます。

気仙沼を目指す

午前6時台の東北新幹線に乗り、まずは仙台へ向かいます。当然駅弁はゲット済み。腹が減っては戦は出来ぬ。

食べて一眠りしたらもう仙台駅に着いていました。駅構内でレンタカーを借ります。今回貸してもらったのはポルテでした。ナビに最初の目的地である気仙沼をセット。午前9時、いよいよ出発です。

まずはナビの指示通りに仙台市内を抜けて東北自動車道へ。一気に北へ進みます。天気は快晴、気持ちのよいドライブです。

東北自動車道を一関ICで降り、気仙沼街道を東へ。午前11時、途中の「道の駅かわさき」に寄って休憩します。

「道の駅かわさき」はとても活気がありました。建物の外でも郷土料理が振舞われており、たくさんの人で賑わっています。地元の人達が盛り上げようとしている雰囲気が感じられ、好感が持てました。

気仙沼港

その後も東へ車を走らせ、ビックリするほど狭い道を抜けて気仙沼港に到着。気仙沼魚市場の前に車を停め、まずはすぐ横の「リアルシャークミュージアム」に行ってみました。

入り口には巨大なサメが飾られています。その向こうに見えるビル看板は、3年後の震災時に報道映像でよく目にすることになりました。

ちょうどお昼時だったので、レストランでお刺身定食を頼んでみました。漁港ということで大いに期待していたのですが、味の方は普通でした…。期待が大きすぎたのかも知れません。もう少しリサーチしてくるべきだったと反省です。

レストランからは、隣にある気仙沼市魚市場の建物が見えます。

食事の後は、おみやげコーナーをブラブラ。その後、さきほど見えた魚市場へ行ってみます。ちゃんと見学用の通路がありました。

気仙沼市魚市場

市場の見学デッキから見下ろしてみると、たくさんのケースが並んでいます。中には魚が入っていました。

お昼すぎなのでもうセリは終ってしまったのでしょうか。場内は人も少なく、とても静かです。

視線を手前下に移すと「北売場」の文字が。ちなみに黒板に書かれている文字はこんな感じです。

既にひと仕事終えたあとでしょうか。それともお昼休み? みなさんまったりとされていました。

売り場の横は岸壁で、漁船がたくさん見えます。

濡れた地面の上を、カモメとカラスが我が物顔で歩き回っていました。

誰も居ないので、デッキから下へ降りてみました。その広さ、天井の高さに圧倒されます。

屋根の下から岸壁に出てみます。漁船の白い船体に光があたり眩しいです。

青い船体が美しい「第七十八大師丸」。隣には似た形の「第八大師丸」もいました。

船の複雑なディティールは絵になります。美しさに惹かれシャッターを切ります。それにしても静かです。

本当なら市内も見て回りたかったのですが、今日はこれから奥松島まで向かうので残念ながら長居は出来ません。魚市場から駐車場へ戻るときに、車の中でお留守番をしているワンちゃんと目が会いました。

岩井崎

気仙沼から奥松島へ車を走らせます。その途中、ナビで「名所」マークが出ていたので、よく分からぬまま「岩井崎」という場所へ寄ってみることにしました。

岩の上に生える一本の木。なんだかとっても景色の良い場所です。

海を覗き込んでみると、透明度が高くとても綺麗です。まるで絵葉書のような風景。聞こえてくるのは波の音のみ。

先に進むと松林の中にいくつかお店が建っていました。なんだか懐かしい雰囲気です。近くにあった公衆トイレの方向を示す石畳表示が洒落ていました(男性女性)。

松林を抜けると開けた場所に飛び出しました。青い水平線が美しいです。

岬の先端に向かうと、力士の像が建っていました。第九代横綱・秀ノ山雷五郎だそうです。そういえばこんな手形こんな撮影ポイントがありました。

更に先へ進むと岩場になりました。その先はもう海しかありません。このあたりで波が吹き上がる現象が見られるらしいのですが…。

しばらく待っていると、出ました! 岩場の隙間から水が吹き出します。思っていたよりは小規模でしたが…まあ良いです!

周囲を歩いてみます。潮だまりと言うのでしょうか、海水が溜まっている場所がたくさんありました。暖かい時期なら水の中に入って遊べそうです。

奥松島へ

岩井崎で思わぬ時間を食ってしまいましたが、再び奥松島を目指して車を走らせます。東浜街道と並行するJR気仙沼線の線路の向こうに松林が続き、その向こうは青い海です。

JR気仙沼線蔵内駅付近の小さな港。青空のもと、快適なドライブが続きます。

途中でちょっと道を間違えたりしましたが、午後4時にどうにか奥松島へ到着しました。写真は本日お世話になる宿「南風荘」さんです。

仙台→気仙沼→奥松島と1日でまわったため、時間不足の感が否めません。どの場所もとても興味深く、アッと言う間に時間が過ぎてしまいました。この続きは「2008年・奥松島」でまとめます。

補足